医療について考える

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日本の医療の問題点(1)

 

誰が日本の医療を殺すのか―「医療崩壊」の
知られざる真実 (新書y) 本田 宏 洋泉社

を読んで、いろいろ考えさせられました。

 

 

 


副題は、『「医療崩壊」の知られざる真実』と
なっています。

 

 

著者は、埼玉県にある、済生会栗橋病院の副院長兼
外科部長(執筆当時)をされています。

 

 

埼玉県は、都道府県別人口10万人当たりの医師数は
最も少ないそうです。

 

そこには切実な問題が多くありました。

 

 

私が知らないことが次々に明らかになり、マスコミで
報道されている「事実」と現場の「実態」には、
大きな隔たりがある、と感じました。

 

 

小児科医や産科医が少ない、小児科や産科を希望する
医学生が少ないのには理由があります。

 

 

1つは、晩婚化や未婚の女性が増えたため、出生率が
低下しているため、なり手が少ないこと。

 

 

もう1つは、本書を読んで知ったことですが、

 


圧倒的に訴訟が多いのは産科である(P.31)

 

という事実です。

 

 

2006年2月に福島県の産婦人科医が逮捕されたケースが
書かれています。

 


帝王切開中に妊婦が大出血を起こして死亡した事故だ。
その翌月、奈良県でも、妊婦が出産直後に死亡した
のが医療事故とされ、産婦人科医が書類送検されて
いる(後に不起訴処分)。(P.31)

 

 

 

こうしたケースを含め、「医療事故」の背景にあるのは、
「慢性的な人手不足」によるものだ、と著者は訴えています。

 

 


医師のみならず、看護師も含めて現場で働く医療
スタッフの大半は、慢性的な人手不足から、毎日、
寝る時間もほとんどとれない状況で治療にあたっ
ている。(P.36)


 

 

では、なぜ医師不足が起こるのか?

 

 

それは、国の政策にある、と著者は資料を基に断定しています。

 


日本の医師不足を論じるとき、忘れてならないのは、
医師の養成数が国家に統制されているという事実
である。

 

大学の医学部には定員があって、大学側が勝手に
医学部を新設したり、医学部の定員を増やしたり
することはできない。

 

つまり、いくら現場で「医師が足りない」と叫んでも、
国が認めない限り養成する医師の数は増やすこと
ができないのである。これが、医師不足を解決する
上で大きな障壁となっている。(P.53)

 

 

以前、日経ビジネスの特集記事で「医師1200人、
管理職7200人が選ぶあなたを救う病院 2013.4.1

が取り上げられました。

 

 

その記事の中で、救命救急センターや大学病院の
医師たちの労働実態が明かされていました。

 

 

そこには、私たちが想像する以上に過酷な労働に
耐えかね、退職したり、医師が病気に罹る現実が
生々しく記されていました。

 

詳しくは、

 

医師1200人、管理職7200人が選ぶあなたを救う病院
2013.4.1

 

をご覧ください。

 

 

次回は、「3時間待ち3分診療」の舞台裏について
お伝えします。

 

 

 

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